胡椒は果物? クラタペッパー 倉田浩伸さんと胡椒のお話
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- 2025/06/08
クラタペッパー 倉田浩伸さんをお迎えして


小山「奈良時代からあったんですね!」
宇賀「すでに知らないことだらけですけど、そんな胡椒をカンボジアで栽培されている、クラタペッパーの倉田浩伸さんをお迎えしました」
倉田「よろしくお願いします」
小山「そもそも、カンボジアで胡椒を育てているのはなぜですか?」

小山「それまで胡椒に興味があったわけでもなく?」
倉田「まったく」
小山「でも胡椒がいちばん栽培しやすかったんですか?」
倉田「胡椒がというよりは、カンボジアで農作物をいろいろ作れるものということで。内戦で疲弊をして一回ほとんどなくなってしまっているので、古いデータをもとに調べていったらカンボジアの内戦の前、60年代に胡椒がヨーロッパでとても人気があったと。それをもう1回、調べてみようということから始まったんです」
小山「胡椒というよりはカンボジアが最初の主語だったんですね」

倉田「92年の8月にボランティアで入って、そのままずっとカンボジアがメインで生活しているので、もうそろそろ33年になりますね」
宇賀「今もカンボアジアがメインなんですね。カンボジアってどんな国ですか?」
倉田「アンコールワットの遺跡なんかもとても有名な国ですけど、国土としては日本の本州の3分の2くらいの大きさで自然が豊かで、自然災害がほとんどないですね。台風も来ないし地震もないし、1年中暖かい。本当にユートピアのような国ですかね」
宇賀「そこで胡椒は育ちやすかったんですか?」

小山「そもそも胡椒は木なんですよね? どのくらいの高さなんですか?」
倉田「胡椒はツル科の植物なので、高くしようと思えばどのくらいでも伸びていくんです。ただあんまり高いと収穫も大変なので、うちの畑で5メートルくらいですね。4メートル半から5メートルくらいの支柱に巻きつかせるような形で育てていく」
宇賀「胡椒の実ですよね、あれは。あれはどんな感じで?」
倉田「山葡萄とか山椒とかの実をイメージしていただくとわかりやすいかもしれないですね。葡萄の実のちょっと小さい感じ。要は胡椒は果物ですね。果実です」

倉田「乾燥させているから、ドライフルーツ。皆さんが知っている黒胡椒はドライフルーツです」
小山「僕、てっきり種だと思っていました。種ではないんですね」
倉田「あれ全体でひとつの果実」
小山「あの中にまた種が入っているんですか?」
倉田「そうです。種があって果肉があって皮がある。完熟させると甘くなります。ここにお持ちしている完熟胡椒というのが、ほんのり甘い香りがします」



倉田「はい、まずはオーソドックスなのが皆さんご存知のブラックペッパー。種の辛みと皮の香りを楽しんでいただくというのがこちらです」

倉田「ブラックペッパーは緑の未熟な実を干して作っているので、柑橘系のフレッシュな香りを楽しんでいただく。辛み成分も大粒で出来上がっているので、辛みで肉の臭み消しにも使っていただけるのがブラックペッパーなんです」
小山「実のどの成分が辛みに繋がるんですか?」
倉田「種の部分ですね」
小山「へー!」

宇賀「本当だ、ドライフルーツの香りがする。甘い」
小山「チョコレートみたいな香りもしますね」
宇賀「全然違うんだ!」

倉田「そうなんですよ、ぜひ(胡椒を挽いて)」
宇賀「挽くとツンとした感じがしますね」
小山「普通の胡椒になりますね」
倉田「つまんでみていただくと、甘み成分、旨み成分が分かっていただけるんじゃないかと」
小山「(食べて)あ、でもやっぱり辛いですね。辛いですけど、旨みがありますね、完熟している方が」
倉田「完熟させると味のある胡椒に仕上がるんです。クラタペッパーでは、完熟胡椒 ライプペッパーという名前で販売しています」

倉田「そうなんです。完熟した胡椒は一粒ずつ収穫しなきゃいけなくなるんですね。胡椒の実は一気に全部赤くならないんですね、順番に赤くなっていくので一粒ずつ収穫しないといけない。それが大変で、他のメーカーさんは誰も真似をしていないというのが現状ですね」

倉田「出ています」
宇賀「現地の方たちとお仕事をする中で大事にしていることは?」
倉田「やっぱりコミュニケーションですね。お互い話をしながら理解し合うというのが大事じゃないかなと」
小山「栽培の中でいちばん大変な作業はどんな作業なんですか」

小山「倉田さんにとって胡椒とはなんぞや、と聞かれたら何と答えますか?」
倉田「人生になっちゃうんですかね」
小山「すごい、胡椒を人生と言い切れる。かっこいいですね」

倉田「いろいろ考えたんですけど、胡椒のことを伝えたいという思いがあるので、この番組をお聞きの皆さまへということで書かせていただきました」

宇賀「今日の放送を聞いて、倉田さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 倉田浩伸さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
「クラタペッパー」Webサイト
倉田浩伸さん、ありがとうございました!

「SUNDAY’S POST」Xのアカウントはこちらから。

皆さんからのお手紙、お待ちしています

引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。
今週の後クレ

富山南郵便局のみなさん
今回のメッセージは、富山県〈富山南郵便局〉石黒 宏祐さんでした!
「私が勤める郵便局は富山市の中心部に位置しています。晴れている日は、市内から雄大な立山連峰がとても綺麗に見えます。高校や大学の卒業時に後輩たちから寄せ書きをもらったことや、マネージャーの方から手紙をいただいたことがすごく嬉しかったです。今でもたまに見返したりするのですが、紙として残っている手紙は、非常に心が温まるものだと思います。メールやSNSだと誰が書いても同じ書体になるのですが、手書きの文字は人によって違うので、『この字はあの人の字だな』と感じることができ、心温まる気持ちになります。」
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